silentdogの 詩と昼寝

詩をおいてるばしょ。更新はきまぐれ。

you

 

「われわれには水風呂はよくないのかもしれぬ」

 

「月曜日に入った水風呂のせいか

 土曜になっても調子が悪いのだ

 まったくこいつらときたら正直すぎるよ

 おれは水風呂がすきなのに」

 

夫は免疫異常の病持ちで

自分の細胞と自分が切り離された暮らしをしている

だから時々、一人称がわれわれになる

 

「われわれ、っていうけど、あなた自身のことでしょ」

「そうそう。おれは集合体なの。」

 

わたしは一人の男と結婚したつもりだったが

いまはとある細胞の一団と暮らしている