silentdogの 詩と昼寝

詩をおいてるばしょ。更新はきまぐれ。

棲息区域

 

もう旅はしたくない、と思った

 

サンクチュアリ

蓮のかおりがすこし漂っている

 

誰かがさしのべる手のひらは

あたえられる権利のように

まぶしく見える

 

でも・・・

 

「旅はいいものだよ」

 

でももう旅はしたくない

からだにくみこまれたルートがある

空虚で機械的な道だけれど

この身を委ねたい

 

ロータスイーターのいる池

おいていかれた鳥の一匹と

水に映る満月をながめている