つれてゆけない
世界があいしているのは
石だけなのに
わからずや
きみのその手にある
深紅の爆やく
なんて、なんて柔らかい時代の手なの
永遠についてなにも知らない
それなのに永遠を約束するとか、うたってるものを
つかんでる、いつか崩れる肉になる手で
着火して
いきおい
はじけとぶ
体の中の骨
世界の骨は石なんだ
破壊される
つめこまれた感情の散弾がうちぬく
そのあとかたを
だまってつれてゆくんだ
世界は
だれもつれていかない
ただ石だけを
無言でつれていくだけ
それなのに
それなのに、
きみのやわらかいその手は