いき、うた、それから、かぜ
弧をえがく歳月を
巡り続ける
ひとのかなしさ
わたしの抱える罪も
かなしさの一部分だ
だから
声高に宣言するきみらのことを信じずに
この一瞬をいきるための
あたらしい呼吸法や
新しい文章を
さがしていた
それは蟻や鳥のなかに
あるかもしれず
樹脂や鉄や石
音楽のなかに
あるかもしれなかった
建築や
真空やひかり
人のなかにも
あるのだろうか
これから
文字をラベンダー色で書こう
七つの岩山のふもと
山羊たちをしたがえて
うたうひとびとにとどく風がふいているあいだは