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silentdogの 詩と昼寝

詩をおいてるばしょ。更新はきまぐれ。

ヴァーチャルマリッジ

 

仮想の湖で

弟は釣りをしている

 


詐欺師たちのいるフィールドから離れた

うつくしい湖畔の町

小さな家を構え

動かない波の中に

糸を垂らしている

釣った魚を近所の魚屋にうりつけて

生計を立てている

「それが幾らにもならず苦しいので

 魚屋の男と結婚することにした」

 


繊細な領域にすむ弟よ

 


昨日今日の

ほんとうの収支は

デスクの上にふんわりと重なっている

苦しさはどこまでも

りくつづき

だが秋の空も同じように広く続いているだろう

お前の魚のたかく売れる日は

天を高く

婚礼の日は

二羽の鳶をはなつ

それをわたしからの仮想の祝福としよう