silentdogの 詩と昼寝

詩をおいてるばしょ。更新はきまぐれ。

ためらい

星間飛行のたびに生命が鉱石に近づいてゆく

 

大きな問題が横たわっている

 

数回の飛行のあと

通信する相手を失った

そしてさらに数回の飛行ののち

とおく淡く星雲をながめた

 

ダクトの中を何かが通っていった

冷たい通路をわたしはひとり歩いた

わたしにとっての数年はすぐにでも

取り返しのつかない年月に変換される

 

後戻りできないほど遠くへ来たのに

いつも次の飛行をためらっていた