2014-08-30 ためらい 星をふむ日 恒星間飛行のたびに生命が鉱石に近づいてゆく 大きな問題が横たわっている 数回の飛行のあと 通信する相手を失った そしてさらに数回の飛行ののち とおく淡く星雲をながめた ダクトの中を何かが通っていった 冷たい通路をわたしはひとり歩いた わたしにとっての数年はすぐにでも 取り返しのつかない年月に変換される 後戻りできないほど遠くへ来たのに いつも次の飛行をためらっていた