2014-08-24 距離のない道 星をふむ日 わたしをさらった かれらが ひとつひとつの要素となって けれどささやかな構造でしかない通路を わたしは南へすすんでいる わたしを失った土地へは こうして向かうものだ ゆれる触手が ゆれる かれらの弱いひかりはくらく わたしの行くてはみえない だが 八年に渡る旅を今日終えよう 夜の中にうかびあがる高層建築の かずかずの窓の内側は 眠りつづける かれらのゆめの中の水に満たされている