silentdogの 詩と昼寝

詩をおいてるばしょ。更新はきまぐれ。

13時15分

 

歩いているうちに

整えたはずの髪も少しずつくずれる

疲れたように見える風体

そのまま

雑貨店に入って

いくら探しても見つけられないものが

あるということを

思い知らされる

 

わたしは創造できない

かげろうの沸騰する路上に

汗が落ちる

 

 

6時32分


鯛にはまぶたがないから

目をとじない

 

見ることが生きのびることに強く繋がっている

 

わたしは目をとじる

このまぶたは、選んでいる

見たくないもの

まぶしいこと

入ったら痛いもの

 

見えない瞬間があってもいいわたしは

いのちから、ほんのすこし自由なのか

16時2分

 


船の持ち主から

大きな鯛をもらったのは

いつのことだったか

忘れてしまうほど時間がたったのに

冷凍室にいれたままだった

 

早朝から

ま水につけて

充分にやわらかくなったけれど

鯛の口は固くとざされて

何か強く主張しているかのよう

 

いのちがぬけでても

激しくつらぬかねばならぬこと

ないな、いまのところ